店舗のリノベーションとは建物の新しい魅力を生み出すことです。倉庫が持つ非日常感や、古民家が持つレトロな雰囲気や味わいは、真似で再現することはできません。リノベーションには、もともとの建物が持つ趣や味わいを、新しくつくるカフェの一部として組み合わせることで、唯一のカフェデザインをつくれるというメリットがあります。

はじめに

近年、住宅のリノベーションは、非常に人気が高まっていますが、店舗も、リノベーション特性を活かして雰囲気の良いお店をつくることができます。

特にカフェは、リノベーションすることで雰囲気を出し易い業態の1つと言えます。

今回は、倉庫や古民家をリノベーションしてカフェをつくるときのメリットについてご紹介します。

店舗リノベーションは建物の新しい魅力を生み出す

まず、「リノベーション」という言葉の意味ですが、よく似た使われ方をする「リフォーム」という言葉がありますが、この2つには違う意味合いがあります。

リフォームとは、古くなった内装を改修して新しい状態に戻す事をいい、壁のクロス材や床材の張り替えや新たに塗装する事などが挙げられます。

部分的や表面的に改修を行う事で、原状回復の為に行われる工事を指します。

対する、リノベーションとは、現状に対して大規模な工事を行うことでデザインや機能を刷新し、建物に新しい価値を生み出すことを指します。

建物をリノベーションし店舗にする事で、建物の新しい魅力を生み出し、魅力的な店舗をつくることができます。

 

倉庫リノベーションのメリットは非日常感の演出

最近流行っているのは、倉庫をリノベーションする事例です。

カフェの他にもレストランやオフィスやアパレル、撮影スタジオなどをつくるケースもあります。

倉庫の持つ魅力は、大空間と無骨さが醸し出す「非日常感」です。

床面積が広い上に、天井も高く、大きな開放感を味わうことができます。

また、デザイン的にも、古くて工業的で無骨な倉庫のデザインが、その中に入る近代的なカフェのデザインとマッチし引き立たせてくれます。

倉庫をリノベーションするメリットは、一般の店舗物件に比べ、このような非日常感を提供できるところと言えます。

デメリットとしては、倉庫という用途の特性上、水道やガスなどの設備がついていない可能性があり、大きな厨房機器などを必要とする場合は、大規模な工事が発生する場合があることです。

 

古民家リノベーションのメリットはレトロな雰囲気や味わい

古民家の持つ魅力は、何と言っても日本家屋のレトロな雰囲気や味わいです。

ファサードの玄関扉や柱や梁には木材が多用されていて、リラックスしながら、カフェでの時間を過ごすことが出来ます。

内装のデザインも、建物に合わせレトロな雰囲気にまとめても、モダンなものにしても相性が抜群に良いのが、他には無い古民家のメリットです。

デメリットは、水道やガスなどの設備容量が小さいことです。

もともと住宅用の設備仕様となっているため、高容量の機器を使用すると容量が足りくなる場合があります。

倉庫と同様に、大規模な工事が発生する場合があり注意が必要です。

また、すきま風や雨漏りやネズミ被害なども古民家ではよく起こる問題です。

 

まとめ

このように、もともとの建物が持つ魅力は、真似してつくろうとしても再現することはできません。

あえてリノベーションでカフェをつくる理由は、このもともとの建物が持つ趣や味わいを、新しくつくるカフェのデザインの一部として組み合わせることです。

こうすることで、店舗ビルに入居する新規の店舗とは違う、唯一のカフェデザインをつくれるというメリットがあるからです。